はじめてのNPO・NGOガイド

 
法人化の手続き

NPO法人の設立

 

法人化すべき?

NPO法が定められた趣旨は、NPOの法人化にあり、民法が、いわゆる株式会社・営利法人と公益法人についてしか定めておらず、非公益的な活動をおこなう非営利団体といったNPOのような類型の団体について、法人化を認めることができないという法律上の不備を補完するために定められました。これにより、法人として、事務所の賃貸契約や銀行口座の開設など、重要な契約を団体名義でおこなうことができるようになったのです。しかも、こうした法律の整備により、法人格のないNPOについても社会的評価が高まり、NPO全体が広く認知されるようになりました。現在では、法人格を取らない任意団体でも「人格なき社団」「権利能力なき社団」として、独自の銀行口座の開設が認められており、行政の委託や補助金も、認められるケースが増えてきています。逆に、法人化には課税などのデメリットがあり、一概に法人化すべきとはいえなくなってきています。その意味でも、法人化のメリット、デメリットを十分に検討し、活動内容にあわせた選択をすべきといえるでしょう。

NPO法人と公益法人の違い

民法には、公益法人制度があり、NPO法もこの公益法人制度の特別法であるため、NPO法人は、公益法人の一類型といえます。ただし、NPO法人とその他の公益法人では、設立要件や税率が異なっています。すなわち、社団法人や財団法人など、その他の公益法人の場合、行政官庁の自由裁量による許可制が採られているのに対し、NPO法人では、形式的な要件を満たしてさえいれば、法人化が認められる認証制が採られています。また資金については社団法人では、通常、年間2000〜3000万円の運営資金が、財団法人では、通常3億円以上の基本財産が必要とされるのに対し、NPO法人では、資金的要件は規定されておらず、資金0でも設立が可能となっています。その一方で、NPO法人では、その他の公益法人に適用される収益事業への軽減税率が適用されず、補助金や助成金の保護も薄いというほか、情報公開の義務が厳しく規定されているといった点も異なっています。

法人化に必要な手続

法人化に必要な手続きについてみてみると、まず、法人事務所の所在地から、担当する所轄庁を確認することになります。この点、事務所がひとつの都道府県にある場合には、所轄庁は当該都道府県の知事となりますが、申請する団体の事務所が異なる都道府県に複数存在するような場合は、内閣府が所轄庁となります。こうして所轄庁が決まったら、その所轄庁からガイドブックを取り寄せたり、ホームページから一括ダウンロードするなどして、申請書類のフォーマットや申請上の手続きなどを確認します。次に、発起人会を開き、所轄庁に提出する申請書類、たとえば定款や事業計画書、収支予算書、役員名簿、社員名簿、設立趣意書などの案を作成します。それが済んだら、設立総会を開催し、法人化を決議して、申請書類の案を決定します。このあと設立総会が終わると、議事録を作成し、申請書類をすべて準備して、所轄庁に提出します。この提出は、事前予約制の場合も多いため、早めに確認しておくとよいでしょう。その後、申請書類のうちの定款、役員名簿、設立趣意書、事業計画書、収支予算書の5種類の書類が、2か月間、所轄庁で一般に公開(縦覧)されることとなります。この縦覧が済むと、所轄庁が審査にはいります。この審査は、通常2か月以内とされており、形式的に要件を満たしていれば、法人化が認証されます。最後に登記をして、登記簿の写しなどの書類とともに、設立登記完了届出書を所轄庁に提出すれば、NPO法人の設立手続きは終わりとなります。

 
 

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