あやしいNPOに注意!
「あやしい」NPO法人
NPOの活動といえば、本来はよりよい社会づくりのため、営利を目的としない活動をおこなうことですが、最近は、テレクラや出会い系サイトを運営し、「通信社会発展への貢献」というミッションをかかげる団体など、社会活動として、疑問視したくなるような活動をおこなうNPOの存在が、ニュースで取りざたされるようになってきました。これらのなかには、暴力団関係者が関与し、NPOが暴力団の資金源の隠れ蓑とされているケースも少なくありません。NPOの社会的評価と信用を悪用する悪質なNPO法人が続々と報告され、玉石混交の状態にあるのが、今の状況です。こうした悪質なNPO法人の被害にあわないためにも、参加者は、NPO法人の名称にまどわされることなく、しっかりと普段の活動内容を把握して、選別をおこなうことが必要といえるでしょう。
悪質NPO法人の手口
悪質NPO法人の手口を紹介すると、ヤミ金融からの救済を掲げて多重債務者をカモとするケース、国際協力NPOを名乗り、実態は英会話教室を営むというケース、地域通貨と称し、実はマルチ商法というケース、NPO名義で安く借りたホールを、出会い系パーティーに又貸しするケースなど、さまざまです。こうした悪質団体が、金品の詐欺、脅迫をおこなうなど、世間を騒がせるような事例も増えてきています。実際に、各地の消費者センターでは、こうした悪質な団体の被害についての多くの相談が寄せられており、社会問題化しています。
行政監督の難しさ
上記のような、あやしいNPO法人が増加した理由としては、NPO法が定める法人化の手続きに、事前チェックのできない認証制度が採用された点を挙げることができます。すなわち、法律の要件を満たしていることを形式的に確認したにすぎないというのが認証制度の意味するところですが、「認証」という言葉の響きによって、あたかも政府の「お墨付き」であるかのような誤解が広まっているといえます。しかも、一般的なNPOの活動が社会貢献度の高いものであるという社会的評価とあいまって、NPO法人と名乗るだけで、社会的信用が保証されているような錯覚を与えてしまうのです。では、認証制度の代わりに、行政の許可制を採ればよいかというと、事態はそれほど単純でもありません。というのも、市民の自発的な活動という点に利点があるNPOの活動の場合、行政が過度の干渉・監督をおこなうことは、自由な活動を制限することにもなりかねないというおそれがあるのです。このジレンマこそ、NPO法人の行政監督の難しさであるといえます。さらにNPO法では、認証制度を採るにあたり、参加する市民自身が情報公開制度を利用して、活動内容をチェックしていくべきであるという前提が採られているのですが、肝心の情報公開制度が不完全なもので、一般人が個々に活動をチェックするのは困難な状況があります。したがって、まずは、この点の改善が、NPO法の今後の課題ということができるでしょう。
